【現在の円安を戦略分析する】

現在の円安は、単に為替レートの円安のみならず、実質実行為替レートも下落しての購買力(円の実力)の低下も伴っています。BIS発表の1月同実行レートは50年ぶり低水準でピークの半分でした。物価高・原油高の「悪い円高」です。

深刻なのは、背景に経常赤字に陥ってしまう産業構造・エネルギー政策・規制動向や“ワニの口が開いたまま”の財政赤字といった日本の国力への評価があるということ。

「米利上げ期待は円安、危機発生でリスクオフは円高」という単純な構図が崩れてしまった今、通貨への信認や国際競争力・国際的地位を高めていくという本質的なアクションとその基となる国のグランドデザインが求められています。

田中道昭

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