NHK出版より『2025年のデジタル資本主義』を本日5月11日に刊行いたしました。
私は、コロナ危機の勃発によって、全ての組織と人に対して、「2つのシンカ」—「真価」と「進化」—が問われていると考えています。
「進化」という意味では、多くの企業が苦境にあえいでいるなかで、米国マイクロソフトは本年1-3月期決算において、過去最高益を記録。同社ナデラCEOは「この2か月間で2年間のデジタルトランスフォーメーションが見られた」と同決算発表時に述べています。
「2か月間で2年間相当のデジタルシフトの進化」を顧客と自社にもたらしたマイクロソフトに対して、どれだけの日本企業が対抗し得るのか?
もちろん感染拡大防止と経済活動維持の両立が最重要課題ではありますが、コロナ危機の最中において、ビジネスパーソンとしては、「ビジネスの真価と進化」について大きな危機感と使命感をもたなければならないと思います。
もちろん、日本でも、この間に、様々な分野でデジタル化が進展しています。
私自身も立教ビジネススクールの授業が4月30日からオンライン授業として始まりました。3月以降は多くのオンライン会議を行ってきています。
また日本でも4月からオンライン診療がようやく始まりました。
もっとも、この期に及んでも、オンライン診療は当初においては既得権益から強い反対を受けていたことは、日経新聞等でも報道されている通りです。この危機が起きなければ、例えばオンライン診療一つとっても、日本では、3年単位の未来にも実現していなかったのではないかと思います。
また一連のオンライン化(オンライン診療やオンライン会議等)で使われているデジタルプラットフォームはほとんど全て米国テクノロジー企業によるものでもあります。
本書は帯にもある通り、「GAFAの次に来るもの」や「ポストデジタル資本主義」を論述する一方で、使命感をもって第6章では「ポストコロナにおけるポストデジタル資本主義」を最後に加え、さらには「日本の活路」を提言いたしました。
是非ともお時間許す際にお読みいただければ光栄に存じます。
以上引き続きよろしくお願いいたします。
田中道昭
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